【戦国時代展】特集⑩天下人が執着した義元左文字

「戦国時代展」開催まで、出展作品を勝手に毎日紹介コーナー、刀剣部門第三弾!

《義元左文字》殿です!



重要文化財 刀 義元左文字 無銘 南北朝時代
京都・建勲神社蔵
※11月23日~12月18日展示


戦国時代を渡り歩いたようなこの刀、経歴がすごいです。


三好長慶は、信長より先に天下をとったとされる畿内の覇者ですが、そんな三好氏の一族、

三好政長(茶人としての号は宗三)が所有していたことから、

「宗三左文字」という名でも知られています。


そして、三好政長から甲斐の武田信虎(武田信玄の父)へ贈られます。


さらに、信虎から、当時敵対していた駿河の今川義元へ!

和睦を示す贈り物だったとか。

このために、現在は「義元左文字」という名で重要文化財になっています。

そして、今川義元といえば、桶狭間の戦い


義元は、この刀を携えて進軍中に織田信長に打ち取られてしまいます。

この刀は戦利品として織田信長のもとへ。

信長は短く磨りあげて、「「織田尾張守信長」「永禄三年五月十九日義元討捕刻彼所持刀」と金で象嵌しました。

重要文化財 刀 義元左文字 無銘(部分) 南北朝時代
京都・建勲神社蔵
※11月23日~12月18日展示


自分の愛刀として手元に置いていたこの刀は本能寺の変後、豊臣秀吉の手に。

天下をとった秀吉は、息子の秀頼へと伝えます。


しかし、関ヶ原後、豊臣家から徳川家康へと贈られるのです。


その後、豊臣と徳川が争った大坂の陣。 大河ドラマ「真田丸」も佳境ですね。

大坂夏の陣徳川家康はこの刀を帯刀していたとも言われます。


そして、徳川家に代々伝わり明治維新へ。

明治維新後、明治天皇が織田信長を祀った建勲神社に寄進。現在も同神社に所蔵されています。


ふぅ、義元左文字の行方を追っているだけで、戦国史がだいたいわかりそうな勢いですね!

歴々の武将の手を渡ったこちらの宝刀、東京での公開は5年ぶりとか! 皆さん是非「戦国時代展」へ! 



戦国時代展

URL:http://sengoku-period.jp/



【東京会場】

2016年11月23日(水・祝)~2017年1月29日(日)

東京都江戸東京博物館 1階特別展示室

〒130-0015 東京都墨田区横網1-4-1

URL:http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/


開館時間:午前9時30分~午後5時30分

     (土曜日は午後7時30分まで ※入館は閉館の30分前まで)

休館日:毎週月曜日。ただし1月2日、9日、16日は開館。

    年末年始(12月26日(月)~1月1日(日)

問合せ:江戸東京博物館 TEL:03-3626-9974(代表)



【京都会場】

2017年2月5日(土)~4月16日(日)

京都府京都文化博物館 4階・3階特別展示室

〒604-8183 京都市中京区三条高倉

URL:http://www.bunpaku.or.jp/


開館時間:午前10~午後6時

     金曜日は午後7時30分まで(入館はそれぞれ30分前まで)

休館日:毎週月曜日(3月20日は開館)、3月21日

問合せ:京都文化博物館 TEL:075-222-0888(代表)



【山形会場】

2017年4月29日(土・祝)~6月18日(日)

米沢市上杉博物館

〒992-0052 山形県米沢市丸の内1-2-1

URL:http://www.bunpaku.or.jp/http://www.denkoku-no-mori.yonezawa.yamagata.jp/


開館時間:午前9時~午後5時(入館は閉館の30分前まで)

休館日:5月24日(水)

問合せ:米沢市上杉博物館 TEL:0238-26-8001 (代表)

戦国王 blog

週刊『ビジュアル戦国王』の公式ブログ。 編集の間にこぼれていった、ちょっとした小ネタをご紹介します。