「戦国時代展」に山口県文書館からやってくる作品のひとつがこちら、
《芸州厳島御一戦之図》です。
芸州厳島御一戦之図 江戸時代(推定)
山口県文書館蔵
※前期(11月23日~12月25日)展示
陶晴賢(すえはるかた)と毛利元就(もうりもとなり)の戦いを語る図になっています。
毛利元就といえば、中国地方を制し、西国一の戦国大名となった知将です。
2016年9月17日~19日の3日間、「すみだSAMURAIフェス」に参加した「戦国王」スタッフ隊は、3連休の休日勤務をいかに楽しく過ごそうかと、武将アンケートをとってみました!
織田信長、石田三成、真田信繁、そして毛利元就の4人の中で、
「彼氏にするなら誰?」「結婚するなら誰?」
という質問を、3日間、雨にも負けず、男女を問わずに聞き続けたのです!
結果はなんと、1000人近い方々が答えてくれました。
みなさんありがとうございました!
そして!
「彼氏にしたい」の質問で、ワースト1位をとったのが毛利元就でした!
そ・し・て!
「結婚するなら」の質問ではなんと、毛利元就がナンバー1でした~!パチパチ
ちなみに、「彼氏にするなら」のナンバー1は「織田信長」、「結婚するなら」のワースト1も織田信長という、タイプの違う(とイメージされている?)2人がナンバー1とワースト1を制する結果でした。
毛利元就のプロフィールは、担当者の独断と偏見によって「みんな仲良く、足元大事。家族の結束くどくど説きます。協調系男子」というもの。
こんなプロフから、家庭を大事にしそうなイメージを持たれたのかもしれませんね。 (毛利ファンのみなさん、もっとぴったりのプロフがあったら教えてください。)
そして、そんな結果を見た小和田泰経氏一言。
「元就1位なの?裏切られちゃうよ(笑)」
というもの。
そんな元就さんの、思い切った裏切りといえば、この戦い、
「厳島合戦」で勝敗を決した、陶晴賢との戦いではないでしょうか。
有力大名だった大内氏の重臣を務めていた陶晴賢でしたが、対立の末の1551年、主君大内義隆を自害に追いやります。
この時毛利元就は、晴賢の味方をしています。
陶氏と毛利氏は、晴賢の父の代から協力関係だったようです。
しかし、陶晴賢に討たれた、大内義隆の姉婿・吉見政頼が反旗を翻し対立。
当然、晴賢は毛利氏に支援を求めます。
しかし、当時当主となっていた元就の嫡男・隆元(陶晴賢と同年代)は、晴賢に脅威を感じたのか、不信を抱いていました。
元就は慎重派でしたが、息子と重臣たちに説得され、とうとう毛利氏は陶氏と断交。
裏切られるとは思っていなかった陶氏の城を次々と落としてしまいました。
陶氏は焦ったことでしょうね。
厳島には、神領衆・警護衆(けごしゅう)という陶氏の味方がいました。
晴賢は、彼等が毛利の海上封鎖で失われるのを恐れ、厳島に渡海。
毛利が拠点にしていた宮之城を攻めようとします。
そして、厳島の合戦へ!
毛利元就は直属の水軍「川内水軍」を派遣。
水軍を強化しようと来島村上(くるしまむらかみ)氏を説得します。
さらに毛利元就は、厳島神社や宮之城のある湾の裏側の、包ヶ浦から上陸。
週刊ビジュアル戦国王 第7号 週刊ビジュアル戦国王 第7号 毛利の進軍ルートの図解を掲載しています!
山を越えてこっそり近づき、一斉に突撃しました。
宮之城を攻撃しようとしていた陶軍はびっくり!
さらに、正面の海側にも毛利軍の小早川隊がひっそりと近づいていました。
夜のうちに陶軍の船団に紛れ込んでいたともいわれます。
こうして陶軍は、山側から来た毛利本隊と、海側から近づいていた小早川隊とで挟み撃ちにされてしまったのです。
さらには毛利に味方した来島村上水軍が、
陶軍の船団をぼっこぼこに。
脱出のために海へ出ようとした陶晴賢。
そこには味方の船が一隻もいなかったとか。
その後、晴賢は海岸線沿いに逃げますが、ついに自刃するのでした。
厳島神社といえば、現在は世界遺産。そして古来、島そのものが神として信仰されていたという場所。
戦国時代はこうした場所も激戦の舞台になったのですね。
元就は、戦後、血で汚れた厳島神社の社殿を洗い清めさせたとか。
つまり、社殿内でも激しい戦いがあったということでしょうか。
毛利元就の知将っぷりを物語るこの厳島合戦。
この戦をきっかけに、毛利氏は勢力を拡大していきました。
週刊ビジュアル戦国王 第7号には、厳島の戦いが詳細に図解されています。
そして《芸州厳島御一戦之図》の実物は是非「戦国時代展」で!
戦国時代展
【東京会場】
2016年11月23日(水・祝)~2017年1月29日(日)
東京都江戸東京博物館 1階特別展示室
〒130-0015 東京都墨田区横網1-4-1
URL:http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/
開館時間:午前9時30分~午後5時30分
(土曜日は午後7時30分まで ※入館は閉館の30分前まで)
休館日:毎週月曜日。ただし1月2日、9日、16日は開館。
年末年始(12月26日(月)~1月1日(日)
問合せ:江戸東京博物館 TEL:03-3626-9974(代表)
【京都会場】
2017年2月5日(土)~4月16日(日)
京都府京都文化博物館 4階・3階特別展示室
〒604-8183 京都市中京区三条高倉
開館時間:午前10~午後6時
金曜日は午後7時30分まで(入館はそれぞれ30分前まで)
休館日:毎週月曜日(3月20日は開館)、3月21日
問合せ:京都文化博物館 TEL:075-222-0888(代表)
【山形会場】
2017年4月29日(土・祝)~6月18日(日)
米沢市上杉博物館
〒992-0052 山形県米沢市丸の内1-2-1
URL:http://www.bunpaku.or.jp/http://www.denkoku-no-mori.yonezawa.yamagata.jp/
開館時間:午前9時~午後5時(入館は閉館の30分前まで)
休館日:5月24日(水)
問合せ:米沢市上杉博物館 TEL:0238-26-8001 (代表)
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